こんにちは、筆炬燵です。

人体イラストで手を描くのが自分は苦手だなと感じていて、よく練習しているのですがなかなか上達しません。

そんななか何かいい参考書はないかなと探していたところ『加々美高浩が全力で教える「手」の描き方 圧倒的に心を揺さぶる作画流儀』という参考書を見つけたので購入してみました。

今回は本書の実践練習とそのレビューの感想をしてみます。


本書の概要

本書の構成は大きく分けて以下の通りとなっています。
  • 基本の描き方
  • 演出の技術
  • 実例ポーズ集
ここでは、CHAPTER1の「基本の描き方」の半分をご紹介します。

内容がかなり濃く、1ページ1ページに実例や知識が詰め込まれているので、CHAPTER1の半分だけでもとても十分な勉強になります。

アタリと比率に注意する

自然な絵を描くには比率はとても重要です。ちゃんとした比率でアタリを取って清書していくだけでかなり自然な絵が描けるようになります。

これは「ダテ式おえかき塾 90日間で変わる画力向上講座」の実践練習で基本を学んだときにもありました。

実際に本書の内容を意識しながら手の模写をしてみました。

手のバランス2手のバランス

本当に基本的な内容ですが、初心の自分にとってはとても勉強になります。

手と前腕の長さを同じくらいにするといった、実物とちょっと比率を変えて絵を表現するなどアニメーターである著者の考え方も学べて参考になります。

ちなみに、模写には「Quickposes」というサイトを使っています。手のポーズのバリエーションも豊富です。

下記で紹介しているのでご参考になれば幸いです。



図形的なアタリを使って描く

アタリの取り方ですが、立体的にとらえて取るアタリが紹介されています。

実際に試してみたのが次の絵です。

図形的なアタリで描くアタリ図形的なアタリで描く図形的なアタリで拳を描くアタリ図形的なアタリで拳を描く

本書で紹介されていたのは、立体を使ったパーとグーの描き方でした。

立体的にとらえて取るアタリのメリットは、いろんな角度からの絵を描きやすいですし、パースの知識があればより正確に描くことができる点ですね。

シルエットでとらえる

デッサンのようにざっくり全体のシルエットの形を捉えながら詳細を詰めていく方法も紹介されています。

こちらは、その時々の手のポーズと角度によってシルエットが違うので機械的な手順はないです。

本書では実際に詳細を詰めていく絵を段階的に見ることができます。


こちらも本書を参考にしつつ模写練習してみました。

シルエットを捉えてアタリを取るシルエットを捉えてアタリ清書

時々によってシルエットが違うといいましたが、各パーツである程度パターン化はできるので練習しながら覚えていくのがよいと思います。

ブロックでとらえる

本書では、手をいくつかのブロックに分けて描く方法も解説されています。

シルエットを捉えた後に、それぞれのブロックを積み上げていくようにして全体の手の形を描き上げていく方法です。

複雑なポーズにも対応できるのでかなり便利です。自分はこちらの方法を学んでからはかなり活用しています。

実際に試してみたのがこちら。

ブロックで考えるブロックに分けて捉えたアタリブロックに分けて捉えたアタリ清書

ブロックで考えることにより、指で隠れたりして見えない部分も理解しながら描いていけるので、構造理解に役に立ちます。

描いてどう書けばわからないなというときには、ブロックで考えて描くのはとてもいいかもしれません。

凹凸に注意する

手のイラストに限った話ではないですが、自分の絵が平たんになってしまうことがよくあります。

手を描くときもちゃんと手の構造を理解して、凹凸を表現することで自然な手のイラスをを描くことができます。

本書では手の構造を解説しつつ、どの部分に線を入れ骨や筋を表現するかを詳しく紹介しています

凹凸を表現したいがために、イラスト表現がリアルになりすぎてしまうことにも注意しないといけませんね。

骨と筋に注意する骨と筋に注意する補足

手には骨や筋、あと指曲げたときには肉のふくらみもあります。その際にどう線を入れるかが自然な絵が描けるかどうかにつながってきます。

このあたりは手を模写練習して日々身に着けていくことが大切ですね。

まとめ

自分がそうなのですが、多くの初心者にとって手を描くことは顔を描くことの次に難しいのではないかと思います。

本書では手を描くコツや考え方などが分かりやすく、そして内容も豊富に描かれているので、初心者や中級者にはとても有効な参考書ではないかと思います。

これからもっと読み進めていって、本書の技術や知識を自分のものしていきたいと思います。

それではまた。